火曜日, 6月 22, 2010

『ラッセル幸福論』から(n.002)





思春期には私は人生を憎み、たえず自殺寸前の状態にいたが、もっと数学について知りたいという欲望から、なんとか自殺を思いとどまった。
 今では、反対に、私は人生をエンジョイしている。年々年をとるにつれて、ますます人生をエンジョイしている、と言ってもよいくらいである。これは、一部は、自分がいちばん望んでいるものが何であるかを発見し、これらのものの多くを徐々に手に入れたことによる。また一部は、望んでいるもののいくつかを、(たとえば)何かに関する疑いえない知識の獲得というようなことを、本質的に獲得不可能なものとして上手に退けてしまったことによる。しかし、大部分は、自分自身にだんだんとらわれなくなったことによるものである。
(In adolescence, I hated life and was continually on the verge of suicide, from which, however, I was restrained by the desire to know more mathematics.
Now, on the contrary, I enjoy life; I might almost say that with every year that passes I enjoy it more. This is due partly to having discovered what were the things that I most desired and having gradually acquired many of these things. Partly it is due to having successfully dismissed certain objects of desire - such as the acquisition of indubitable knowledge about something or other - as essentially unattainable)




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