土曜日, 7月 21, 2007

備忘録(2007.07.21)


本日公共図書館で借りたもの
1)伊中明(編著)『ハッブル宇宙望遠鏡で見る脅威の宇宙(3Dスコープ付)』(技術評論社、H16年3月)
2)鴻上尚史『生きのびるために笑う(ドン・キホーテのピアス(n.11)』(扶桑社、2006年6月)
3酒井邦秀『どうして英語が使えない?』(筑摩書房、1993年/ただし借りたのは、ちくま学芸文庫版で1996年1月に出版されたもの)
4)ビデオ:『夏目房之助(作家ほっとタイム』(丸善)
*夏目房之助氏は、夏目漱石の孫
5)ビデオ:『シャーロクホームズ全集v。6:プライオリー・スクール・第2の血痕』
6)ビデオ:『(世界の車窓から)スペイン鉄道の旅-マドリッド発、南スペインの旅』

(2007.07.28追記)
★酒井邦秀(著)『どうして英語が使えない?-学校英語につける薬』(ちくま学芸文庫)
・鴻上尚史が、『ドン・キホーテのロンドン』のなかでとても良い本であった(もっと早く読んでおくべきだった!)と書いていたので、借りて読んでみた。
・この本は、日本の英語教育、特に学校英語に対する非難に終始している。英語といっても、米語中心であるので、全面的に賛成できないが、大変示唆を受ける、良い本であった。
・酒井氏の主張は、目次を見れば大体想像してもらえるだろう。目次から少し抜粋すると、「第一部 英和辞典批判」「第1章 (英語×訳語)一対一という幻想」「第2章 英和辞典は、Glorified Wordbook (英和辞典は辞書というより、単なる単語帳!)」「第2部 「学校英語=人工言語」論」「第3章 乗っ取られた英語の音」「第5章 受験英語の栄光と悲惨」「第6章 学校英語という名の人工言語」「第6章第2節 教科書英語と入試英語」
・本文から少しだけ引用
1)'a few' は、母体となる数にくらべて、少ないと「感じられる」数を表すもので、常に相対的かつ主観的にしか使われません。('a few' を「2,3の・・・」と訳すべからず)
 沖縄返還交渉のとき、'a few years' を2、3年(で沖縄を日本に返還)と訳してしまい、大問題となった。('a few years' は7、8年ということもある!)
2)'many' は「多くの」と訳してはいけない。これも「主観的な表現」であり、予想よりも多い場合に使う。予想が10%以下の場合に15%もあれば many を使う。
3)'of course' は「もちろん」ではない! 気軽に of course を使うと相手を怒らせることになる。(of course ×もちろん → △当然じゃないか)
4)'lemonade' の発音は、「レモネード」よりも「ラムネ」の方が近い!

B.文化や発想法の違い(日本と英米の差)
1)brother, sister の訳:英語では、普通「兄、弟」「姉、妹」といった上下関係を意識しない。(ただし、そうはいっても訳す時には問題になる。実際は「兄」なのに「弟」と訳せば間違いになる。)
2)英語のことわざを日本のことわざに当てはめることの危険。たとえば、Practice makes perfect. はよく「習うより慣れろ」と訳される(そう訳すと学校では〇がもらえる)が、英語には、「習う」ことと「慣れる」こととを対比させる意味はなく、「絶えず練習することによって上手(完璧)にできるようになる」の意味。
3)this, it, that (これ、それ、あれ)を訳すときは注意が必要。日本語では「近、中、遠」と三段階で認識するが、英語では「近い、近くない」の二段階しか認識しない。'it' は、すでに共通認識にあるものをもう一度指す使い方しかない。



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