金曜日, 6月 25, 2010

『ラッセル幸福論』から(n.004)

どのような議論があるにせよ、理性は幸福を禁止するものではないということを、私は読者に納得させたい。いや、それどころか、自分の不幸を大まじめに自分の世界観のせいにする人びとは、本末を転倒している、と私は固く信じている。真実は、彼らは自分では気づいていない何か別の理由で不幸なのであり、この不幸のために、自分が住んでいる世界のあまり気に入らない特徴についてくよくよ考えるようになるのである。
(I wish to persuade the reader that, whatever the arguments may be, reason lays no embargo upon happiness; nay, more, I am persuaded that those who quite sincerely attribute their sorrows to their views about the universe are putting the cart before the horse: the truth is that they are unhappy for some reason of which they are not aware, and this unhappiness leads them to dwell upon the less agreeable characteristics of the world in which they live. )

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匿名 さんのコメント...
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