水曜日, 7月 28, 2010

ラッセル格言・名言(n.0015)



何らかの真面目かつ建設的な目的を持っている青少年は、目的の達成の途上で必要だとわかれば、自主的に多くの退屈に耐えるだろう。だが、建設的な目的は、娯楽と浪費の生活を送っている少年の精神の中では、容易には芽ばえない。なぜなら、そのような場合は、考えがつねに次の快楽に向いており、遠くにある目的達成には向かわないからだ。
 http://russell.cool.ne.jp/beginner/HA14-060.HTM
A boy or young man who has some serious constructive purpose will endure voluntarily a great deal of boredom if he finds that it is necessary by the way. But constructive purposes do not easily form themselves in a boy's mind if he is living a life of distractions and dissipations, for in that case his thoughts will always be directed towards the next pleasure rather than towards the distant achievement.

月曜日, 7月 26, 2010

ラッセル格言・名言(n.0014)



多少とも単調な生活に耐える能力は、幼少期に獲得されるべきものである。この点で、現代の親たちは大いに責任がある。・・・。
 http://russell.cool.ne.jp/beginner/HA14-060.HTM
(The capacity to endure a more or less monotonous life is one which should be acquired in childhood. Modern parents are greatly to blame in this respect; they provide their children with far too many passive amusements, such as shows and good things to eat, and they do not realise the importance to a child of having one day like another, except, of course, for somewhat rare occasions.)

日曜日, 7月 25, 2010

備忘録(2010.7.25)



本日西川口駅前のBOOK-OFFで購入したもの(105円×5冊)

1)加藤節雄『素顔のイギリス』(英友社,1989年)
 ・加藤氏は早大政経新聞学科卒のカメラマン(本書は写真中心)
2)養老孟司『涼しい脳味噌』(文春文庫よ-14-1,1995年)
3)養老孟司『続・涼しい脳味噌』(文藝春秋,1995年/こちらは単行本)
4)堺屋太一『「わがまま」のすすめ』(東京書籍,2004年)
5)外山滋比古『ことわざのこころ』(チクマ秀版社,1999年)

ラッセル格言・名言(n.0013)



全体的に言えることは、静かな生活が偉大な人びとの特徴であり、彼らの快楽はそと目には刺激的なものではなかった、ということである。偉大な事業は、粘り強い活動なしには達成されるものではなく、そういう活動(仕事)は、あまりにも注意を奪い、またあまりにも困難であるので、精力を必要とするような娯楽をするためのエネルギーはほとんど残らないのである。
 http://russell.cool.ne.jp/beginner/HA14-050.HTM
(Altogether it will be found that a quiet life is characteristic of great men, and that their pleasures have not been of the sort that would look exciting to the outward eye. No great achievement is possible without persistent work, so absorbing and so difficult that little energy is left over for the more strenuous kinds of amusement, ...)

金曜日, 7月 23, 2010

ラッセル格言・名言(n.0012)



過剰に興奮に満ちた生活は、心身を消耗させる生活であり、そこでは、快楽の必須の部分と考えられるようになったスリルを得る(←与える)ために、絶えずより強い刺激が必要となる。過度の興奮に慣れた人は、胡椒(コショウ)を病的にほしがる人に似ており、そのような人は、ついには、ほかの人なら誰でも窒息しそうなほど多量の胡椒でさえ味がわからなくなる。・・・。退屈に耐える力をある程度持っていることは、幸福な生活にとって不可欠であり、若い人たちに教えられるべき事柄の一つである。
 http://russell.cool.ne.jp/beginner/HA14-040.HTM
A life too full of excitement is an exhausting life, in which continually stronger stimuli are needed to give the thrill that has come to be thought an essential part of pleasure. A person accustomed to too much excitement is like a person with a morbid craving for pepper, who comes last to be unable even to taste a quantity of pepper which would cause anyone else to choke. ... A certain power of enduring boredom is therefore essential to a happy life, and is one of the things that ought to be taught to the young

金曜日, 7月 16, 2010

ラッセル格言・名言(n.011)



 戦争、虐殺、迫害は、すべて退屈からの逃避の一部(→逃避から生まれたもの)であり、隣人とのけんかさえ、何もないよりはましだということが見出されてきた。それゆえ退屈は、人類の罪の少なくとも半分は、退屈を恐れることに起因していることから、モラリスト(道徳家)にとってきわめて重要な問題である。
(出典:『ラッセル幸福論』第4章「退屈と興奮」) http://russell.cool.ne.jp/beginner/HA14-030.HTM
Wars, pogroms, and persecutions have all been part of the flight from boredom; even quarels with neighbours have been found better than nothing. Boredom is therefore a vital problem for the moralist, since at least half the sins of mankind are caused by the fear of it.

木曜日, 7月 15, 2010

ラッセル格言・名言(n.010)



'退屈'は、本質的には、事件を望む気持ちのくじかれた状態をいい、事件は必ずしも愉快なものでなくてもよく、'倦怠の犠牲者'にとっては、今日と昨日を区別してくれるような事件であればよい。退屈の反対は、ひと言で言えば、快楽ではなく興奮である。(出典:『ラッセル幸福論』第4章「退屈と興奮」)
http://russell.cool.ne.jp/beginner/HA14-010.HTM
Boredom is essentially a thwarted desire for events, not necessarily pleasant ones, but just occurrences such as will enable the victim of ennui to know one day from another. The opposite of boredom, in a word, is not pleasure, but excitement.

水曜日, 7月 14, 2010

ラッセル格言・名言(n.009)



 退屈の本質的要素の一つは、現在の状況と、想像せずにはいられない他のもっと快適な状況とを対比することにある。また、自分の能力を十分に発揮できない(状態にある)ということも、退屈の本質的要素の一つである。(出典:『ラッセル幸福論』第4章「退屈と興奮」)
 http://russell.cool.ne.jp/beginner/HA14-010.HTM 
One of the essentials of boredom consists in the contrast between present circumstances and some other more agreeable circumstances which force themselves irresistibly upon the imagination. It is also one of the essentials of boredom that one's faculties must not be fully occupied.

日曜日, 7月 11, 2010

ラッセル格言・名言(n.008)



競争の哲学'によって毒されているのは、仕事だけではない。余暇も、同じように毒されている。静かで、神経(の疲労)を回復してくれるような余暇は、退屈なものと感じられる。競争は絶えず加速される運命にあるため、その当然の結末は、薬物(依存)であり、衰弱(気力喪失)である。(出典:『ラッセル幸福論』第3章「競争」)
http://russell.cool.ne.jp/beginner/HA13-060.HTM)
(It is not only work that is poisoned by the philosophy of competition; leisure is poisoned just as much. The kind of leisure which is quiet and restoring to the nerves comes to be felt boring. There is bound to be a continual acceleration of which the natural termination would be drugs and collapse.)

木曜日, 7月 08, 2010

一般読書(ラッセル関係以外)n.002



★本日読み終わった本
斎藤孝『三色ボールペン情報活用術』(角川oneテーマ21,2003年)
・多作で著書を粗製乱造しているように見えそうだが、本書は納得の1冊。
赤、青、緑(黒、赤、青、緑の4色にあらず)の3色ボールペンを使って、情報を仕分けしていくことの効果が予想以上にあることを納得させてくれる。赤は最重要、青はそこそこ重要、緑は重要でないかもしれないが、自分にとっては気になる情報につける色。緑は、赤や青の情報がしっかりあってはじめていきてくる情報ではあるが、創造性を発揮するには緑が一番重要である。
・斎藤孝『三色ボールペンで読む日本語』はベストセラーになったとのことで、とりあえずインターネット経由で地元の図書館に予約をしてみたが・・・。


水曜日, 7月 07, 2010

ラッセル格言・名言(n.007)



(私が主張したいのは、)成功は幸福(になるため)の一つの要素にしかなりえず、成功を得るために他の要素がすべて犠牲にされたとすれば、あまりにも高い代価を支払って手に入れたことになる、(ということである。)(出典:『ラッセル幸福論』第1部第3章「競争」)
 http://russell.cool.ne.jp/beginner/HA13-040.HTM
(What I do maintain is that) success can only be one ingredient in happiness, and is too
dearly porchased if all the other ingredients have been sacrificed to obtain it.

月曜日, 7月 05, 2010

一般読書(ラッセル関係以外)n.001



★本日読み終わった本
養老孟司『死の壁』(新潮新書,2004年4月)
・『バカの壁』はベストセラーになったが、多分こちらはそれほど売れていないだろう。本書は養老氏が口述したものを、新潮社の編集者が筆耕し、1冊の本にまとめたもの。
・「死体」には、一人称の死体、二人称の死体、三人称の死体があり、区別して考える必要があるという指摘は面白い。(この中で、「一人称の死体」は、自分で経験できないので、原理的にありえない。)

★昨日読み終わった本
『チャップリン自伝』(上下2巻)(新潮文庫)
・(故)中野好夫氏の訳ということで、安心して読み通した。下巻のほうは約600ページもあり、読みでがあった。ラッセルとの接点が少しはあるのではないかと思ったが、この自伝を読む限りなさそうである。いずれにせよ、チャップリンの映画を視聴するにあたっては、自伝は非常に役にたつ。

土曜日, 7月 03, 2010

Bertrand Russell - House of Lords Speech on the Atomic Bomb 1945 (2/2)

YouTubeから
Bertrand Russell - House of Lords Speech on the Atomic Bomb 1945 (2/2)
1945年12月、ラッセルの英国上院での演説(その2)



Bertrand Russell - House of Lords Speech on the Atomic Bomb 1945

YouTubeから
Bertrand Russell - House of Lords Speech on the Atomic Bomb 1945 (1/2)
1945年12月、ラッセルの英国上院での演説(ただしラッセルの肉声ではない)
日本語のテキスト:http://russell.cool.ne.jp/SP194511.HTM



木曜日, 7月 01, 2010

ラッセル格言・名言(n.006)



アメリカの社会的階層は、段階が不明確で、絶えず変動している。その結果、社会的な序列が固定化しているところよりも俗物根性がおさまらない(血が騒ぐ)ことになる。(出典:『ラッセル幸福論』第3章「競争」)
The social scale in America is indefinite and continually fluctuating.
Consequently all the snobbish emotions become more restless than they
are where the social order is fixed.