土曜日, 12月 01, 2007

備忘録(2007.12.01)


本日公共図書館で借りたもの
1)ピーター・フランクル『学力を伸ばす親力ー今すぐできる家庭教育の34のヒント』(実業之日本社、2005年9月刊)
2)小森健太朗(作)『駒場の七つの迷宮』(カッパノベルス、2000年8月刊)
・東大駒場寮は最近取り壊され、コミニケーションプラザやキャンパスプラザなどが新しく建設されたので、昔の面影はない。
3)(ビデオ)『男はつらいよ』v.2(マドンナ=佐藤オリエ;ロケ地=京都及び三重県拓殖/封切日:昭和44年11月15日)


★2007.12.02追記




昨日と本日の2日で読了(カッパブックス上下2段組で312ページの長編)
・私自身は比較的面白く読むことができた。しかし、東大関係者(特に駒場関係者)には興味深くよめるであろうが、学外者にはどうであろうか?(東大に強い関心をもっている人であれば別であろうが・・・。) アマゾンの書評(一つだけ書評が掲載されているがコメントする人は今のところゼロ)には、「本格トリックの醍醐味を十分に堪能できる傑作。特に女子高校生の自殺事件の真相はこの作者でなければなしえないトリック。目から鱗が落ちるという表現がこれほどぴったりくるのも珍しい。 」と手放しの賛辞をしているが、東大の某学生は、以下のように酷評している。
 http://nyaiki2.blog16.fc2.com/blog-entry-429.html
フィクションであるからどのような奇抜なストーリーでもかまわないわけであるが、探偵小説の場合は、事実としてありそうもないことはやはりしっくりいかない。(まずい例:たとえば、皆川博子のある小説で、1970年にJALのジャンボジェットに搭乗したと書いてあるが、1970年にはまだ日本の空をジャンボは飛んでいなかった。) この小説でも3ケ所ほど違和感がある記述があった。1つだけ例に挙げれば、下記のような記述。20年以上前の1984年の頃は、個人情報に対する考えが甘かったとはいえ、大学の公的なデータベースに「学生個人の信じている宗教や犯罪歴などのデータが入力されていることはありえないはずである。
[引用:・・・。こないだたまたまね、セキュリティシステムを一つ破って、一段奥の情報網にアクセスできたのよ。・・・。親族の犯罪歴の有無、入信している宗教の情報、・・・。]

(2007.12.04 追記)




★『学力を伸ばす親力(オヤヂカラ)ー今すぐできる家庭教育の34のヒント』
・ますます日本人以上に日本のことに詳しくなりつつあるピーター・フランクル。本書で彼は、子供の教育や躾において、日本人の親は、何をどうすればよいか、様々な提案をしている。
 子供の教育を考えるにあたって、今後の日本がどうなっていくかの見通しは重要。今後日本は、次のようになっていくとピーターは言います。
(p.18)どちらかというと、ほとんどの人が40歳ぐらいになると生産性が上がらなくなるので、給料は下がるのではないかと思います。つまり、中高年の人の可処分所得はどんどん減る時代になるのです。
(p.20)では、これからはどんな時代なのでしょうか。ぼくは、何かを新しく構築する時代ではなく、メンテナンスしながら活用する時代だと思います。
(p.21)資源、それによって消費できる物が限られてくる21世紀には、もっと内面的な消費、知的な消費を通して幸せになるべきです。
(p.186)繰り返しますが、外国語を上達するためには、どうしても自分で読み書きする必要があります。ぼく自身も近年、日本語が急速に上達したきっかけは自分で文章を書くようになったからです。最初はとても苦労しました。400字詰原稿用紙を一枚書くのに2時間もかかったのです。漢字を一つ一つ調べたり、自分の考えをうまく表現する言葉を探したり、大変な苦労が必要でした。しかし、この段階を踏まなければ、外国語の学習は決して先には進めません。このように、外国語の学習では一人で行う作業がとても大事なのです。(英会話学校にいってもあまり進歩しないことがあるのはそのせいです。)
 そのような日本及び日本人にとっては、勤勉だけでなく、もっと個性を大事にして、自由に生きることを学ばなくてはならない。たとえば、以下のようなことは参考になる。
(p.23)父が母と結婚したのは40歳を過ぎてからであり、ぼくが生まれた時には45歳でした。父は結婚するまで、ハンガリーの首都ブタペストに住んでいました。・・・。でも、母と結婚して家庭をもうけようとした時に、家族と過ごす時間を最優先させるため、ぼくが生まれた人口5万人の田舎町、カポシュバールに引っ越したのです。勤務先の病院は、家から歩いて10分もかからなかったし、ぼくの通った小学校、中学校、高等学校は、どれも歩いて5分のところにありました。
(p.25)どんなに親が忙しくても、週末だけでも、あるいは毎朝のわずかな時間だけでも、子どもと一緒に過ごす時間を作ることができるはずです。そしてその時間は、積極的にわが子と会話をすべきです。すると、親子の絆が強くなるのはもちろんのこと、子どものさまざまなことを伝えられて、必ずよい影響を与えることができるでしょう。
(p.43)時間はおそらく人間にとってもっとも重要な資源です。そして貧富の差はありません。総理大臣でも国王でも庶民でも、一日は24時間で、一時間は60分で、一分は60秒です。子どもの人生は、大人よりもとても長いのです。だから、その資源を子どもたちがどれだけ有効に利用できるかによって、将来の人生は大きく左右されます。この大切な資源の有効活用を、子どもにもっと強く伝えるべきです。
 それから、日本人に対し、次のようにもっと広い視野をもてと提言します
(p.52)もうそろそろ、国語を日本語と読んでいい時代ではないでしょうか。
(p.54)ただ、日本のすべての子どもに「富士山が日本一美しい」という考えを押し付けてほしくありません。自分の地域の里山が一番美しいと思っている子どもの気持ちを奪ってほしくないのです。
(p.55)また、地元で採れる野菜や魚、その地方の名物に親しむべきなのです。全国チェーンの店が広がって、均一的な料理を子どもが一番おいしいと思っていることは、とても残念なことだと思います。

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