本日公共図書館で借りた本
1)佐々木俊尚『ネット未来地図-ポスト・グーグル時代20の論点』(文春新書595、2007年10月刊)
2)佐々木俊尚『ネットvs.りあるの衝突-誰がウェッブ2.0を制するか』(文春新書n.546、2006年12月刊)
3)(貸出延長)土屋賢二『猫とロボットとモーツアルト』(岩波書店)
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『ネット未来地図-ポスト・グーグル時代20の論点』非常に刺激的な(興味深い)以下の20の論点があがっている。
論点1 amazon(アマゾンが日本のオンラインショッピングを制覇する)
(p.16)最大の要因は、検索エンジンが消費者の集客の中心となり、(ヤフーや楽天などの)ショッピングモールのトップページの優位性が消滅してしまったことである。・・・。(p.17)・・・。一方、アマゾンは協調フィリタリング技術をベースにしたレコメンデーション機能やワンクリック決済、顧客レビューなどの技術をサイト上で統合し、さらには商品すべてにも統一したIDを付加して、顧客と商品の関係を高度にデータベース化している。・・・。(p.19)楽天市場などのショッピングモールが抱えている第二の問題は、規模の拡大が招いた店舗の質の低下である。楽天市場での分野別商品ランキングを見ると、違法すれすれのコピー商品や劣悪な商品がランキングの上位に入っていることは珍しくない。・・・。
論点2 Recommendation(お勧め=レコメンデーション)とソーシャル(人間関係)が融合していく)
(p.22)この(情報の)洪水の中から、どのように有用なコンテンツやテーマをすくいあげるのかは、インターネットビジネスにおける最も大切なテーマとなっている。このアーキテクチャー(構造)としては検索エンジンが従来は定番だったが、情報のオーバーロード(過負荷)が起きていく中で、検索エンジンだけで対応しきれなくなっている。・・・。そしてこの解決方法の一つとしていま現在最も注目が集まっているのが、レコメンデーション(お勧め)である。
論点3 行動ターゲティング(行動分析型広告は過熱し、ついには危うい局面へ)
(p.33)行動ターゲティング広告は、利用者がどのようなウェブサイトを見たり、どのようなキーワードで検索したかといった履歴をすべて蓄積しておいて、その内容に合わせて利用者の興味や関心がありそうな広告を配信するという広告である。
論点4 仮想通貨(電子マネーはリアル社会をバーチャルに引きずり込む)
論点5 Google(グーグルvsマイクロソフト:覇権争いの最終決着)
(p.58)グーグルのこのあたりのサービスラインアップがそろい始めたころから、内外のブログなどで「グーグルだけで生活できるか?」といった実験を試みる人が現れるようになった。パソコンを日常的に利用する際に、グーグルのサービスだけでどれだけ完結できるか試してみようというものである。・・・。(p61)おまけにマイクロソフトの側の敵矢もある。同社がグーグルの牙城としているインターネットサービスの分野に入り込んで仕掛けている「ライブ(Live)」という名称のサービス(ブログやメール、検索エンジン)は完成度が低く、インターネットユーザの大半からそっぽを向かれてしまっている。
論点6 Platform(携帯電話キャリアは周辺ビジネスを食い荒らしていく)
(p.67)また携帯電話会社が消費者向けに提供している基盤としては、「おサイフケータイ」が典型的だ。・・・。このおサイフケータイを実現したことで、携帯キャリアは消費者向けビジネスにおける最強のボトルネック--決済を握ることになった。
論点7 Venture(日本のネットベンチャーの世代交代が加速する)
(p.83)しかし気がつけば、インターネットの主流は、ポータルメディアから、グーグルやユーチューブのひょうなウェブ2.0的メディアへと劇的に転換しており、ポータルの動きはいまや失われた。シリコンバレーではこの動きが急激に進み、ヤフーやマイクロソフトのような大手も対グーグル戦略に打って出て、ウェブ2,0を取り込もうと必死になっている。
論点8 Monetize(ウェブ2.0で本当に儲ける方法)
論点9 YouTube(ユーチューブは「ネタ視聴」というパンドラの箱を開いた)
論点10 動画(動画と広告をマッチングするビジネスの台頭)
論点11 TV(日本のテレビビジネスはまもなく崩壊する)
論点12 番組ネット配信(NHKが通信と放送の壁をぶち壊す)
論点13 雑誌(雑誌とインターネットはマジックミドルで戦う)
論点14 新聞(新聞は非営利事業として生き残るしかない)
論点15 Second Life(セカンドライフ・バブルの崩壊する時)
論点16 ネット下流(携帯電話インターネット層は新たな「下流」の出現)
論点17 Twitter(「つながり」に純化するコミュニケーションの登場)
論点18 Respect(「リスペクト」が無料経済を収益化する)
論点19 リアル世界(検索テクノロジーが人々の暮らしを覆い尽くす)
論点20 Wikinomics(集合知ウィキノミクスが新たな産業を生み出す)